白馬岳
日本列島は緯度・標高の勾配によって、狭いながらも非常に変化に富んだ植生を見る事ができます。その代表例が高山帯に成立する高山帯植物群落(お花畑)で、長野県・富山県の境に位置する北アルプス白馬岳は日本百名山だけでなく花の百名山にも選ばれる名山です。
そこの登山記録を兼ねて、植物の紹介をします。
↓猿倉荘。白馬の主要な登山口の1つで山登りはここからはじまる。

白馬岳の名物、大雪渓。
軽アイゼン必須で1kmくらい雪の斜面を歩く。

上から見下ろすとこんな感じ。
裂け目(クレバス)があるので、きまった場所を歩く。

よく見ると奥まで行列が続いている。
この先雨雲の中に入ったので写真はなしです。

雨雲をぬけた。
もう高山帯で草原が続く。空気が薄くて登るのがしんどい。

山頂付近に到着。
雲の動きで天気がみるみる変化する。


お花畑をじっくり観察。多種多様な草本が入り混じっている。

イブキジャコウソウ(Thymus quinquecostatus)。和名は滋賀県・岐阜県にある標高1300mしかない伊吹山に由来するけど、分布の中心は高山帯。ハーブのタイムと同じ属。

タカネツメクサ(Arenaria arctica var. hondoensis)の中にウメバチソウ(Parnassia palustris)が一輪。

ブロッケン現象ができたww

タカネシオガマ(Pedicularis verticillata)。

イワオウギ(Hedysarum vicioides ssp. japonicum)。

ウルップソウ(Lagotis glauca)とイネ科sp。後ろの白いのは雪原です。

朝焼け。雲海がきれいで、この先は雲海に突入するように下山することになる。

朝露にぬれる草原。

エゾウサギギク(Arnica unalaschkensis)。

霧の中の行軍。

霧はのけて晴れてきた。中央奥に見える尖ったピークは槍ヶ岳。

スケールの大きさに感動する。右奥は剱岳。

写真では伝わりにくいけど、すごい高度感。下は崖です。

これからこの尾根を下りる。

チシマギキョウ(Campanula chamissonis)。
同じ山系に下のイワギキョウ(Campanula lasiocarpa)もいる。違いは花冠の毛、萼片の付属体と萼片の幅。


シコタンソ ウ(Saxifraga bronchialis ssp. funstonii var. rebunshirensis)。ほとんど土壌がない岩の割れ目に張り付いている。

礫におおわれるようにコマクサ(Dicentra peregrina)。高山植物の女王とも呼ばれている。

ハクサンフウロ(Geranium yesoense var. nipponicum)。

ハクサンシャジン(Adenophora campanulata ssp. aperticampanulata)。

イワツメクサ(Stellaria nipponica)。

タテヤマリンドウ(Gentiana thunbergii var. minor)。

タテヤマリンドウが湿った場所に広がる。所々みえるもやもやしたものはチングルマ(Sieversia pentapetala)の綿毛。

チングルマの綿毛を拡大。きれい。

花はこんな感じ。小さくてかわいい。

ハクサンコザクラ(Primula cuneifolia var. hakusanensis)がまとまって咲いている。Primulaはサクラソウを含む属。

エゾシオガマ(Pedicularis yezoensis)。

湿原に広がるダイニチアザミ(Cirsium babanum)と白い花穂はムカゴトラノオ(Polygonum viviparum)。

よくみると花弁に網目があるのでアヤメ(文目)。これはその中でもヒオウギアヤメ(Iris setosa)。

白馬大池周辺には雪田と湿原が広がる。

白馬大池。奥の山は大岩がごろごろしてますが、これらは安山岩。つまりこのピークは火山噴火で形成されたよう
(白馬連峰全体が火山活動で形成されたわけではない)。

ここからは雨雲の中に入ってしまったので写真はここまで。